2013年7月22日月曜日

NASCAR観戦入門講座「コンペディションコーション」

NASCARはレースが始まる前からセーフティカー導入の通達があるケースがあります。それがコンペディションコーションです。

コンペディションコーションがレース前に宣言されると、レーススタート後15周の地点でフルコースコーションが出ます。だからレースの序盤15周は意味を持たなくなります。
このルールはレース直前に雨などが降って路面状況が急変した時に取られる措置です。「予選やプラッティスと路面状況が全く違うので、レース序盤の15周は無理せず走ってマシンの挙動を確認しなさい」という意味があります。

コンペディションコーションはレースの序盤に1回だけ出るのが通例ですが、そうではないケースもあります。例えば2008年のインディアナポリスです。燃料フル搭載すれば40周くらい走れるコースですが、グッドイヤーが持ち込んだタイアが15周しか持ちませんでした。15周走ると誰かのタイアが破裂して事故が起きました。
するとNASCARの運営社長がTV中継の放送席に突如現れます。まずファンに謝罪し、ルール変更を宣言。14周毎にコンペディションコーションを出して160周のレースを無理やり成立させたのです。この柔軟性が他のカテゴリーには無い特徴だと思います。